日本式の精神科デイケアを、未だ閉鎖処遇が中心の地域に広めていきたいという想いから、東南アジアのタイ王国に現地法人を設立し、現地クリニック営業認可を取得のうえ、2024年7月より現地の方を対象とした精神科デイケア事業を実施いたしました。
　開院にあたっては、国際協力の一環としてタイ王国保健省、シータンヤー病院（Srithanya Hospital、精神科病院）、現地大学などの協力の下、タイ国内および日本国内の両方で現地看護師やソーシャルワーカーの研修を行うなど、現地人材育成にも力を注ぎました。
　事業の中心としては、タイ王国首都バンコク市内のビル一棟に、当院から日本人看護師を派遣し、現地スタッフを常に指導する体制を整備、日本文化を取り入れたデイケアのプログラムを提供しました。また、日タイ両国の精神科医療および依存症治療の発展を目指し、タイ王国の教育機関・司法機関・企業等での出張研修やプログラムを実施したほか、日本においてもタイ王国保健省・国立薬物依存症研究所・麻薬取締局などを招いた視察研修を行うなど、地域での治療モデルの普及に努めました。